胃や大腸の検査、バリウム?内視鏡検査? どっち?何が違うの?|小森内科クリニック|岡崎市の内科・消化器内科

Topics トピックス

胃や大腸の検査、バリウム?内視鏡検査? どっち?何が違うの?


会社の健康診断や自治体のがん検診の案内が届いたとき、多くの人が迷ってしまうのが検査の選び方ではないでしょうか。「なんとなく怖いからバリウム」を選んでいませんか? 実はこの2つの検査には違いがあります。


これからの健康を守るために、今のあなたには「どっち」が合っているのか、それぞれの特徴やメリット・デメリットを整理して見ていきましょう。


■バリウムと内視鏡、3つの違いで比較


まずは「胃バリウム(胃部X線)」や「大腸バリウム(注腸検査)」と、内視鏡検査の違いを3つのポイントで整理します。


①病気の「見つけやすさ」


大きな違いのひとつは、病気を発見する精度です。


バリウム検査は、造影剤を壁に付着させて「影(シルエット)」を見る検査です。胃全体の形や大きな凹凸を見つけるのは得意ですが、平坦な早期がんや、わずかな色の変化は見逃してしまうことがあります。


一方、内視鏡検査は、カメラで粘膜の「色」や「模様」を直接観察します。そのため、バリウムでは見落としてしまうような粘膜を直接観察できるため、バリウムより微細な変化を捉えやすいのが特徴です


※内視鏡でも見落としがゼロになるわけではありません。


②異常があった時の「手間」


もしバリウム検査で「影がある」「異常の疑い」という結果が出たらどうなるでしょうか? 結局、その正体を確かめるために、後日あらためて内視鏡検査を受けます(精密検査)。


最初から内視鏡を受けていれば、怪しい部分があってもその場で詳しく観察したり、組織を一部採って調べたり(生検)できるため、二度手間になりません。


③体への負担とリスク


バリウム検査はX線を使うため、わずかですが放射線被ばくがあります。また、検査後にバリウムが固まって便秘になったり、誤って気管に入ったりするリスクも報告されています。


内視鏡は被ばくゼロですが、「カメラを飲む苦しさ」がネックでした。しかし、現在は鎮静剤や細いカメラの登場で、その苦痛を少なくする工夫がとられています。


■バリウムと内視鏡、「どっち」が合ってる?


ご自身の年齢や目的に合わせて選んでみてください。なお、内視鏡検査にも出血・穿孔(特に大腸)や、鎮静剤に伴う偶発症などのリスクがまれにあります。


◎胃の検査:会社の検診ならバリウムも選択肢だけど…?


会社の健康診断や自治体の検診で、費用が安く済む場合や、どうしてもカメラに対する恐怖心が強い若い世代の方であれば、まずはバリウム検査を受けるのも一つの選択肢です。何もしないよりは、定期的に検査を受けることが大切だからです。


しかし、ピロリ菌に感染したことがある方、喫煙習慣がある方、50歳以上の方は胃がんのリスクが高まります。こうした方は、小さな病変も見逃さないために、最初から内視鏡検査(胃カメラ)を選ぶことで、より安心につながります。


◎大腸の検査:便潜血で引っかかったら迷わず「内視鏡」へ


大腸がん検診の入り口は「便潜血検査(検便)」が一般的です。もしこの検査で陽性(異常あり)と言われた場合、精密検査は基本的に大腸内視鏡検査になります。


◎「お腹が痛い」「血便が出た」ときは検診ではなく受診を


ここまでは「症状がない人」の検診の話でしたが、もし今、「胃が痛い」「黒い便が出る」「便に血が混じる」といった自覚症状がある場合は、保険診療として医療機関を受診し、速やかに内視鏡検査を受けましょう。


■念のため「両方」受けたほうが安心って本当?


「せっかくだからバリウムもカメラも両方受ければ、完璧に見つかるのではないか?」と考える方もいらっしゃいますが、結論としては、その必要はあまりありません。


バリウム検査には、胃の形や大きな異常を把握しやすいという利点があります。一方で、内視鏡検査はバリウムで確認できる多くの情報を含め、より細かな色の変化や小さな凹凸まで直接観察できます。精度の高い内視鏡検査を受けることで、十分に状況を確認できるのです。


■「カメラは苦しそう…」と諦めていた方へ


「どうしても怖い」「以前つらい思いをした」という理由で躊躇してしまう気持ちはよくわかります。ですが、医療技術は日々進歩しており、以前のような「我慢する検査」ではなくなりつつあります。


◎眠っている間に終わる?「鎮静剤」を使った検査


「オエッとなるのが怖い」「痛いのが嫌だ」という方のために、当院では鎮静剤(静脈麻酔)を使用した内視鏡検査を行っています。苦痛を和らげ、負担の少ない検査を目指しています。


◎女性医師も在籍。恥ずかしさを少しでも減らすために


特に大腸カメラ検査において、お尻を見られることや検査着に着替えることに抵抗を感じる女性は少なくありません。「男性医師には相談しにくい」「恥ずかしくて検査を先延ばしにしていた」という方もいらっしゃいます。


当院には女性医師が在籍しており、女性の患者様が安心して検査を受けられる環境づくりに配慮しています。同性だからこそわかるデリケートな悩みや不安にも寄り添いますので、ご希望の際は予約時にお気軽にお伝えください。


■健康のために。「怖い」で避けるのはもったいない!


バリウム検査にもきちんと役割がありますが、病気を早い段階で見つけるためには、粘膜を直接観察できる内視鏡検査は、より細かな変化まで確認することができます。


まずはお気軽にご相談ください。過去の病歴やご家族の状況、そして不安に感じていることを伺った上で、あなたにとってベストな検査方法をご提案します。



小森内科クリニック
医師
⇒院長の経歴はこちら