空腹時血糖・HbA1cが高い?糖尿病予備群と夜勤中の生活改善|小森内科クリニック|岡崎市の内科・消化器内科

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空腹時血糖・HbA1cが高い?糖尿病予備群と夜勤中の生活改善

空腹時血糖・HbA1cが高い?糖尿病予備群と夜勤中の生活改善

健診票に「糖尿病予備群」と書かれていたら


空腹時血糖116mg/dL、HbA1c 6.1%。自覚症状はないのに「予備群」と記されていると、すでに糖尿病なのかと気になるものです。この記事では、二つの数値の意味と判定の目安、確認のための検査、夜勤がある生活でも取り入れやすい工夫、内科へ相談する目安を整理します。健診の一度の値だけでは、糖尿病かどうかは決まりません。


この記事の要点まとめ


  • 空腹時血糖116mg/dL・HbA1c 6.1%は糖尿病型未満ですが、健診結果を内科で相談し、経過を確認することが大切です。
  • 必要に応じて再検査や75g経口ブドウ糖負荷試験を検討し、食後高血糖の有無などを調べます。
  • 夜勤中の食事や飲み物、歩く時間を見直し、体重や生活の記録を受診時に役立てましょう。

空腹時血糖116・HbA1c 6.1%は糖尿病予備群?

空腹時血糖116・HbA1c 6.1%は糖尿病予備群?

空腹時血糖とHbA1cは、それぞれ何を示す?


空腹時血糖は、採血したその時点での血液中のブドウ糖の濃度です。前日の食事時刻や睡眠によっても動きます。HbA1c(ヘモグロビンA1c)は赤血球のたんぱく質に糖が結びついた割合で、過去1〜2か月ほどの血糖の平均的な傾向を映します1。貧血や腎機能の状態で値がずれることもあり、二つの結果が食い違うのは珍しくありません。


予備群を疑う空腹時血糖・HbA1cの目安


日本糖尿病学会の基準をもとにした目安です2。


検査正常域の目安注意が必要な範囲糖尿病型の目安
空腹時血糖100mg/dL未満100〜109:正常高値/110〜125:境界域126mg/dL以上
HbA1c5.6%未満5.6〜6.4%6.5%以上

116mg/dL・6.1%は、どちらも糖尿病型には届いていません。ただし境界型は、ブドウ糖負荷試験なども含めて判定されるもので、HbA1cだけでは確定しません。健診票の「予備群」は、詳しく確かめる段階に入ったという合図と受け止めてください。


「予備群なら症状も心配もない」は誤解


境界域では自覚症状がほとんど出ません。一方で、空腹時の値がそれほど高くなくても、食後だけ血糖が大きく上がる食後高血糖が隠れていることがあります2。予備群から糖尿病へ移る要因としては、脂肪肝の指標や肥満、血圧などが報告されています3。何年で進むのか、どのくらいの確率なのかは人によって大きく違い、一律には示せません。だからこそ家族歴や体重、血圧も含めて経過を追う意味があります。


健診で高値が出た後、どの検査で確かめる?


両方高い・片方だけ高い場合の確認方法


空腹時血糖126mg/dL以上、またはHbA1c 6.5%以上であれば「糖尿病型」です。同じ採血で血糖とHbA1cの両方が糖尿病型なら診断につながります。一方、片方だけの場合は別の日に再検査をして確かめるのが基本です2。


116mg/dL・6.1%のような糖尿病型未満の組み合わせでも、次の健診まで待つより、一度内科で結果を見てもらうほうが今後の方針を立てやすくなります。


食後高血糖を調べる75g経口ブドウ糖負荷試験


境界域の値が出たときや、二つの数値が食い違うときに検討されるのが75g経口ブドウ糖負荷試験です。空腹の状態で採血したあと、ブドウ糖を溶かした液を飲み、30分後や2時間後などに採血を重ねます。所要時間は2時間ほどで、その間は安静に過ごします1。受けるかどうかは、検査結果や体の状態をふまえて医師が判断します。


再検査前の絶食と薬の扱いは事前に確認


空腹時の採血では、指定された絶食時間を守ります。前日の夕食後から10時間以上あけるよう案内されるのが一般的です。水やお茶を飲めるか、ふだんの薬をどうするかは検査先によって指示が異なるため、予約の際に確かめてください。自己判断で薬を中止しないことも大切です4。夜勤明けに採血する場合は、最後の食事の時刻を伝えて、採血の時間帯を相談しておくと安心です。


夜勤中でも続けやすい食事・運動の見直し方


夜勤中の食事は量と間食の取り方から調整


勤務時間は変えられなくても、食べ方なら調整できます。夜勤明けに空腹のまま丼ものや麺類を大盛りで食べる流れになっていないか、振り返ってみましょう。休憩中に軽く一食をとり、明けの食事は量を控えめにする。それだけでも食後の血糖の上がり方は変わってきます1。缶コーヒーや清涼飲料水が習慣になっているなら、無糖のお茶や水への置き換えが取り組みやすい一歩です。


勤務の合間に歩く時間を足し、座り続けない


予備群を対象とした研究では、有酸素運動や筋力トレーニングなど複数の運動方法で、血糖や体重の指標に変化がみられたと報告されています5。とはいえ運動の種類や量は、体調や持病、勤務による疲れに合わせて選ぶものです。休憩中に数分歩く、駐車場を少し遠めにとるなど、座り続ける時間を区切ることから始めてみてください。


体重・食事・活動の記録を受診時にも役立てる


体重、勤務日の食事の時刻と内容、歩いた時間をメモしておくと、生活のどこを変えやすいかが見えてきます。生活習慣への働きかけで血糖が正常域に戻った人がいたとする報告もありますが6、個人差は大きく、同じ結果が得られるとは限りません。記録は受診時に持参し、目標体重や再検査の間隔を医師と相談する材料にしましょう。父親など家族に糖尿病の方がいることや、血圧の指摘があることも合わせて伝えてください2。


岡崎市で内科に相談する目安と夜勤に合わせた受診


喉の渇き・頻尿・急な体重減少がある場合


喉が渇いて水をよく飲み、トイレが近い状態が続く。夜中に何度も排尿で目が覚める。食事量は変わらないのに体重が減ってきた。こうした変化があれば、健診の再検査を待たずに早めに内科へ相談してください。強いだるさや吐き気・嘔吐を伴う場合は、速やかな評価が必要になることがあります1。なお、足のしびれだけで糖尿病と判断することはできません。


症状がなくても健診で再検査を勧められた場合


今回のような境界域の値に加えて、家族歴や肥満、高血圧がある方は、糖尿病への進行や動脈硬化に関わる要因が重なりやすくなります2。次の健診まで様子を見るより、一度相談して再検査の時期と必要な項目を個別に確認しておくと、先の見通しが立ちます。


夜勤の予定と健診結果を伝えて受診を相談


岡崎市で交代勤務をしながら通院先を探すなら、勤務明けや休日に無理なく立ち寄れるかも判断材料になります。当クリニックのお知らせでも岡崎市の胃がん個別健診について案内しているように、健診は結果を受け取った後の相談までを一続きと考えたいところです。受診時は健診票、服用中の薬がわかるもの、勤務時間、直近の食事の状況を用意すると話が早く進みます。小森内科クリニックを含め、対応している検査や時間帯は医療機関ごとに異なるため、予約前に確認しておきましょう。


保険診療で血液検査を含む初診を受けた場合、3割負担で2,000〜6,000円程度が一般的な目安です。これは一般的な相場であり当院の費用ではありません。実際の費用は医療機関や検査内容により異なり、当院の費用は診察のうえでご案内します。


まずは健診票を手元に置き、次の休みの予定と照らし合わせて、相談する日を決めてみてください。


よくある質問


Q1. 糖尿病予備群とされるHbA1cはいくつからですか?


A. 5.6〜6.4%が注意の必要な範囲の目安で、6.5%以上は糖尿病型とされます。ただしHbA1cだけで境界型は確定せず、空腹時血糖やブドウ糖負荷試験の結果と合わせて判断します。


Q2. 予備群とされる空腹時血糖の値は?


A. 100〜109mg/dLが正常高値、110〜125mg/dLが境界域の目安です。126mg/dL以上は糖尿病型にあたり、再検査などで確認が行われます。


Q3. 予備群から何年で糖尿病になりますか?確率は?


A. 期間や確率は体重、血圧、脂肪肝の有無、家族歴、生活習慣などで大きく異なり、一律には示せません。定期的に数値を確認し、医師と検査の間隔を相談しておくと経過を把握しやすくなります。


Q4. 喉の渇きやトイレが近いのは、どのくらい続いたら相談すべきですか?


A. 日数で線を引くのは難しいものの、水を飲む量が明らかに増えた、夜間に何度も排尿で起きる、体重が減ってきたといった変化が続く場合は、早めに内科へ相談してください。ジュースなど甘い飲み物を多く飲んでいる場合は、その量も伝えると判断の手がかりになります。


Q5. 予備群の段階で薬を飲むことはありますか?


A. 日本では、予備群の段階では食事療法や運動療法が中心になるのが一般的です。薬物療法を検討するかどうかは、検査結果や合併する病気をふまえて医師が個別に判断します。


参考文献


1. 厚生労働省. 健康づくりサポートネット(疾病・健康に関する情報). https://kennet.mhlw.go.jp/information/

2. 一般社団法人 日本糖尿病学会. https://www.jds.or.jp/

3. Hu S, Ji W, Zhang Y, et al. Risk factors for progression to type 2 diabetes in prediabetes: a systematic review and meta-analysis. BMC Public Health. 2025. PMID: 40165126. DOI: 10.1186/s12889-025-21404-4

4. 日本内科学会. https://www.naika.or.jp/

5. Zhang H, Guo Y, Hua G, et al. Exercise training modalities in prediabetes: a systematic review and network meta-analysis. Frontiers in Endocrinology. 2024. PMID: 38440785. DOI: 10.3389/fendo.2024.1308959

6. Galaviz KI, Weber MB, Suvada K, et al. Interventions for Reversing Prediabetes: A Systematic Review and Meta-Analysis. American Journal of Preventive Medicine. 2022. PMID: 35151523. DOI: 10.1016/j.amepre.2021.10.020


小森 保生

医師


小森内科クリニック

院長

小森 保生

▶ 監修者プロフィール

経歴
1973年 愛知県立時習館高校卒業
1980年 自治医科大学卒業
名古屋第二赤十字病院にて臨床研修
1982年 東栄病院内科
1983年 国保作手村診療所所長
1986年 市立岡崎病院消化器科
1987年 市立岡崎病院消化器科副部長
1989年 市立岡崎病院消化器科部長
1990年 新城市民病院消化器内科医長
1991年 市立岡崎病院消化器科部長
1992年 小森内科クリニック開院
2010年 岡崎市医師会副会長
2014年 岡崎市医師会会長
2018年 岡崎市医師会監事
2020年 岡崎内科医会会長
2020年 愛知県内科医会理事
2022年 岡崎市医師会顧問
資格・所属学会
【資格】
日本内科学会総合内科専門医
日本消化器病学会消化器病専門医
日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医
日本医師会認定産業医
【所属学会】
日本内科学会
日本消化器病学会
日本消化器内視鏡学会