糖尿病は遺伝する? 父親・母親の糖尿病と生活習慣の重要性|小森内科クリニック|岡崎市の内科・消化器内科

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糖尿病は遺伝する? 父親・母親の糖尿病と生活習慣の重要性


親族に糖尿病の方がいると、「自分もいつか発症するのではないか」と不安になる方は多いかもしれません。健康診断の時期が近づくたびに、数値が心配になる気持ちはよくわかります。


今回は、糖尿病と遺伝の関係性や、親が糖尿病だった場合の発症リスク、そして予防において最も重要となる「生活習慣」について、わかりやすく解説します。


■糖尿病は本当に遺伝するの?気になる発症のリスクと仕組み


糖尿病の発症には遺伝的な要素が強く関わっています。糖尿病には大きく分けて1型と2型がありますが、日本で多くみられる「2型糖尿病」は、とくに遺伝的な影響を受けやすいことがわかっています。


「発症確率」という言葉がよく使われますが、医療や医学の観点からは、厳密には確率というよりも「発症リスク(発症のしやすさ)」が高くなると考えるとよいでしょう。


◎父親・母親が糖尿病だとリスクは何倍?


親や兄弟に2型糖尿病の方がいる場合、そうでない方に比べて発症しやすくなることが、医学的なデータとして示されています。


日本内分泌学会によると、兄弟姉妹に2型糖尿病の人がいると発症リスクは2〜3倍になり、両親がともに2型糖尿病の場合は、子どもの発症リスクは3〜4倍高くなるとされています。


数字で見ると少し驚くかもしれませんが、これはあくまで「リスクが高くなる」というデータであり、将来必ず発症するという確定事項ではありません。


◎遺伝するのは病気ではなく「なりやすい体質」


ここで知っておいていただきたい重要なポイントは、親から子へ遺伝するのは「糖尿病という病気そのもの」ではないということです。


遺伝するのは、「血糖値を下げるインスリンが働きにくい体質」や「インスリンを分泌する力が弱い体質」といった、いわば「糖尿病へのなりやすさ」です。


遺伝的な体質という土台の上に、日々の生活習慣の乱れなどの環境因子が積み重なって、初めて糖尿病が発症します。


つまり、遺伝の要素を持っていたとしても、生活習慣を整えることで、発症リスクを下げられる可能性があるのです。


■なぜ発症する人としない人がいる?カギを握る「環境要因」


遺伝的な体質が同じ兄弟であっても、将来糖尿病になる人とならない人がいます。この違いを生み出しているのが、日々の生活を取り巻く「環境要因」です。


国立国際医療研究センターや厚生労働省も、2型糖尿病の発症には遺伝だけでなく、食べ過ぎや運動不足、肥満などの環境要因が深く関わっていると説明しています。


◎糖尿病の発症に関わる「生活習慣」


環境要因の代表格は、日々の生活習慣の乱れです。


  • 食べ過ぎによるカロリーの過剰摂取

  • 慢性的な運動不足

  • 指示や管理が行き届かないことによる体重管理の乱れ

  • それに伴う肥満


これらはすべて、すい臓に大きな負担をかけ、インスリンの働きを悪くしてしまいます。また、加齢や日々の強いストレスなども、発症の引き金になることがわかっています


◎家族で似てしまう「生活のクセ」に要注意


両親が糖尿病の場合、遺伝という体質面だけでなく「生活習慣の遺伝」にも気をつけることが必要です。


一緒に暮らしている家族は、味付けの好み、食事の量やバランス、食べるスピード、休日の過ごし方などが自然と似てくる傾向があります。


「油っこいものが好き」「甘いものをよく食べる」「車移動ばかりで歩かない」といった、糖尿病になりやすい生活のクセを家族間で共有してしまうことが、結果的に発症のリスクを跳ね上げているケースも少なくありません。


■今からできる!糖尿病を遠ざける毎日の習慣


「親が糖尿病だから仕方ない」と諦める必要はありません。生まれ持った遺伝的な体質は変えられませんが、毎日の生活習慣は今日からでも変えることができます。


発症のリスクを下げるために、具体的にどのようなことに取り組めば良いのでしょうか。


◎食事は「適正な量」と「バランス」が基本


まずは毎日の食事の見直しです。糖尿病情報センターでも説明されているように、適正なエネルギー量で、バランスの良い規則正しい食事を基本とすることが何よりも大切です。


極端に食事の量を減らすような無理な制限ではなく、腹八分目を心がけ、肥満を防ぐことが第一歩となります。


主食(ご飯やパン)、主菜(肉や魚、大豆製品)、副菜(野菜、きのこ、海藻)をバランス良く揃えましょう。その上で、野菜から先に食べるなど、食べる順番を工夫することが役立つ場合があります。


甘いジュースや缶コーヒーをよく飲む習慣がある方は、少しずつお茶や水に置き換えていくのがおすすめです。


◎週150分の運動で体をリセットしよう


運動不足の解消も、強力な予防策になります。厚生労働省の情報を参考にすると、ウォーキングや軽いジョギング、水泳などの有酸素運動を「週に150分以上」「できれば週3回以上」に分けて行うのが理想的です。


1日20〜30分程度、少し早歩きで歩く習慣をつけるだけでも十分な効果があります。


さらに、スクワットなどの筋力トレーニング(レジスタンス運動)を「週に2〜3回」取り入れると、筋肉量が増えてインスリンが働きやすい体になり、より効果的です。


エレベーターではなく階段を使うなど、無理のない範囲で日常生活の中で体を動かす機会を増やしていきましょう。


■遺伝の不安は、正しい知識と行動で乗り越えられる


家族に糖尿病の方がいると、自分自身の発症のリスクについて不安を抱えるのはとても自然なことです。しかし、2型糖尿病は「遺伝的ななりやすさ」に「乱れた生活習慣」が重なって発症する病気です。


自分の体質(遺伝的なリスク)を知っているということは、見方を変えれば「人より早く予防に取り掛かることができる」という大きなアドバンテージでもあります。


すべての方が糖尿病を完全に防げるわけではありません。しかし、定期的に健康診断を受けてご自身の数値をチェックし、食事や運動の習慣を整えることで、糖尿病の発症を予防したり遅らせたりすることが期待できます。


もし健康診断で異常を指摘されたり、少しでも気になることがあったりする場合は、一人で抱え込まずに、まずはご相談ください。


早い段階で一緒にライフスタイルを見直すことが、健康な毎日を守る何よりの近道です。


小森内科クリニック
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